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加齢によって口トラブルが増える?予防するには?

2024年9月9日

こんにちは、はやし歯科クリニックです。

今回は、加齢に伴う口トラブルについてお話ししていきます。

歳を重ねるごとに「口臭が気になる」「口の中がネバネバする」など、気になることが増えてきませんか?

それは、加齢によって体が変化するように、お口の中も変化して、トラブルが増えていきます。

今回は、加齢によって見られる症状と、予防となる口腔ケアについてお話ししていきます。

 

1.唾液が減る

加齢により唾液が減ることにより、お口の中が乾燥することを「ドライマウス(口腔乾燥症)」といいます。

唾液には、口腔内をキレイに保つ自浄作用があります。

唾液による自浄作用がうまくいかなくなると、口臭、虫歯や歯周病などのトラブルに繋がっていきます。

それ以外にも、口が開けにくい、味覚を感じにくい、などの症状も出てきます。

2.虫歯や歯周病になりやすい

加齢により歯ぐきが下がると、歯の根っこが露出してしまい、歯と歯の間に隙間ができて、そこから虫歯になる危険性が高くなります。

また、歯の詰め物や被せ物の隙間に汚れが溜まってしまい、知らない間に虫歯になっていたというケースもあります。

3.味覚が感じにくい

人は、舌の表面にある小さな器官・味蕾(みらい)で味を感じます。

この味蕾は、加齢により徐々に減少していきます。

また、唾液の量が減ると、歯や舌に汚れが付きやすくなり、味を感じにくくなったりします。

偏った食生活による栄養不足も、味覚が感じにくい原因の1つです。

4.歯が黄ばむ

歯の表面のエナメル質は、加齢はもちろん、歯磨きや食事によって少しずつ薄くなっていきます。

エナメル質が薄くなると、歯の内側にある黄色い象牙質が透けて見えるため、歯が黄ばんで見えるようになります。

また、加齢によって象牙質の黄ばむも少しずつ強くなっていくので、さらに黄ばみが進んでいきます。

加齢によって様々な口トラブルがあるのですが、予防するにはどうすればいいでしょうか?

大事なのは正しい口腔ケアと歯医者による専門的なケアです。

口腔ケアについて

口腔機能が低下すると、噛みにくい、むせやすいなどにより、食事がうまく摂れなくなり、十分な栄養を摂取することが難しくなります。

栄養不足状態が続くと、体の機能低下や認知症の進行、さらには摂食障害や誤嚥性肺炎などになる可能性があります。

口腔ケアは歯をキレイにするだけではなく、誤嚥性肺炎の予防といった身体機能面にも大事な効果があります。

詳しく説明していきます。

1.口腔健康の維持、向上

加齢と共に歯周病になりやすくなり、歯周病はあまり痛みがないため気づいたときには症状がかなり進んでしまい、自分の歯を失ってしまうケースがあります。

口腔ケアにより歯垢の除去、口腔内がキレイになり、虫歯や歯周病の予防につながります。

口腔内が清潔になると、唾液の分泌が促進されます。

また、口腔ケアで唾液腺を刺激することでも、唾液の分泌が増えることは重要なことです。

2.全身疾患の予防

口腔ケアは、単に虫歯や歯周病を予防するだけでなく、全身のあらゆる疾患の予防になると考えられています。

歯周病と関係があるとされている糖尿病や心筋梗塞はもちろん、嚥下機能の低下による誤嚥性肺炎を予防するため、口腔ケアは重要です。

誤嚥性肺炎とは唾液や食事などが肺に入り、肺で炎症を起こすことをいいます。

日本人の全死亡原因の3番目に多いのが肺炎です。

この肺炎を起こすほとんどがこの誤嚥性肺炎といわれています。

口腔ケアによって、口の中の細菌を減らすこと、嚥下機能を保つことで誤嚥性肺炎を予防することが期待できます。

3.口臭予防

口臭の原因は、虫歯や歯周病が進行する過程において膿が発生します。この膿が口臭の原因となります。

また、唾液量が減少すること口腔内の汚れがたまり、膿がさらに増えます。

虫歯や歯周病がある限り、口臭はなくなりません。

口腔ケアを行い、口の中の歯周病やむし歯、舌の汚れ(舌苔)などを綺麗にすることで細菌を減らし、口臭を予防していくことができます。

 

4.QOL(生活の質)の向上

口腔内の状態は、QOL(生活の質)にも影響すると考えられています。

日々口腔内のケアを行うことで、気分がスッキリし、精神面でも良い効果が期待されます。

口腔ケアをすることにより、口臭予防や自分の身の回りのことを行うことで、自信につながり、コミュニケーションの改善につながります。

口腔内を健康に保つことで、いつまでも自分の口から食事をとり、食事をおいしく楽しめるようになります。

ご家族やお友達とコミュニケーションがとれることは、QOL向上するには重要であります。

効果的な口腔ケアのやり方

次に日々行える効果的な口腔ケアを紹介していきます。

1.歯磨き

口腔ケアの基本となるのは、やはり毎日の歯みがきです。

毎食後に歯磨きをする習慣をつけましょう。

歯ブラシは鉛筆を持つように持ち、力を強く入れず、歯ぐきを傷つけないよう痛くない程度の力で行います。

入れ歯を使用している場合は外し、汚れがたまりやすい歯と歯の間など念入りにブラッシングしましょう。

歯ぐきをやさしくマッサージすると、歯周病の予防にもつながります。

 

2.うがい

いつでも簡単にできるうがいも、口腔機能を保つうえで重要です。

デンタルリンスを使うのもオススメです。

「ブクブクうがい」と「ガラガラうがい」の両方を繰り返すことで、口周りの筋肉が鍛えられ、口腔機能の向上が見込めます。

 

3.入れ歯の手入れ

入れ歯を使っている場合は、入れ歯のケアも適切に行いましょう。

入れ歯に汚れがある場合は、口臭の原因にもなります。

入れ歯は、ぬめりや汚れが残りやすいため、入れ歯専用のブラシで優しくブラッシングした後に入れ歯洗浄剤に浸しましょう。

4.口腔体操

•大きく口を動かして「あー」「んー」の発声

•「パ」「タ」「カ」「ラ」の音をはっきり発音

•口をすぼめて「うー」、口を横に開いて「いー」発音

•頬を膨らませて、すぼめるを繰り返す

•ゆっくり大きく口を開いて、ゆっくり口を閉じるを繰り返す

これらをすることで口周りの筋肉を動かし、唾液の分泌を促進させます。

また、口周りの筋肉を鍛えることにより、よく噛めるようになったり、むせにくくなります。

5.唾液腺マッサージ

唾液の分泌を増やすために唾液腺を刺激することを唾液腺マッサージといいます。

お口の中には唾液腺があり、耳の下や顎の下、頬を円を描くようにマッサージしましょう。

マッサージすることで、唾液を出やすくなります。

そうすると、口腔内の自浄作用が働き、口臭予防や虫歯予防に繋がります。

また、食事前に唾液腺マッサージを行うと、更に効果的です。

セルフケアとプロフェッショナルケアについて

口腔ケアには「セルフケア」と「プロフェッショナルケア」があります。

セルフケアとは、日々自分で歯磨きやフロスを行う口腔ケアの事です。

一方、プロフェッショナルケアとは、歯科医師や歯科衛生士などの専門家が口の中を見て、専門的なケアとアドバイスをすることです。

当院のケア内容としては、歯石や汚れの除去、虫歯や歯周病などの異変の有無、口腔機能の維持と回復、口腔ケアの指導、食生活のアドバイスなどです。

口腔内と体の健康を保つには、セルフケアとプロフェッショナルケアの両方を取り入れることが不可欠です。

定期的な定期検診など、悩みがあるときは当院にご相談ださい。

 

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