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審美歯科とは?一般歯科との違いから治療法、費用まで専門家が徹底解説

2025年11月6日

「銀歯が気になって、思い切り笑えない」
このように、歯の見た目に関するお悩みをお持ちではありませんか。
審美歯科は、そうした歯の色や形、歯並びといった美しさの悩みを解決し、健康的で美しい口元を実現するための歯科医療です。
しかし、一般歯科と何が違うのか、どんな治療法があるのか、費用はどのくらいかかるのか、分からないことも多いでしょう。

この記事では、審美歯科の基本的な知識から具体的な治療内容、費用、そして後悔しないためのクリニック選びのポイントまで、専門家の視点から分かりやすく解説します。
この記事を読めば、審美歯科の全体像が分かり、あなたに合った治療法を見つける第一歩となるはずです。

審美歯科とは?美しさと機能性を両立させる歯科医療

審美歯科とは、歯の機能回復はもちろんのこと、見た目の美しさを追求することに重点を置いた歯科医療分野です。
虫歯や歯周病の治療といった従来の歯科治療に加え、歯の色や形、歯並び、そして歯茎とのバランスを整えます。
これにより、健康的で調和の取れた、魅力的な口元を実現することを目指すのです。
単に見た目をきれいにするだけでなく、自信を持って笑えるようになることで、日々の生活の質(QOL)を高めることも大切な目的です。
美しさと機能性、そして心の健康までをサポートするのが、現代の審美歯科といえるでしょう。

一般歯科との4つの違い|目的・保険・素材を比較

審美歯科と一般歯科は、どこが違うのでしょうか。
その最も大きな違いは「目的」にあります。
以下の表で、4つの観点からその違いを比較してみましょう。

項目 審美歯科 一般歯科
主な目的 見た目の美しさと機能性の高次元な両立 虫歯や歯周病の治療、失われた機能の回復
保険適用 原則として保険適用外(自由診療) 原則として保険適用(保険診療)
使用素材 セラミックなど、審美性と生体親和性に優れた高品質な素材 銀歯やレジンなど、保険制度内で認められた素材
治療の重点 歯の色、形、歯並びなど口元全体の審美性 病気の治療、歯の機能回復、口腔内の健康維持

このように、一般歯科がマイナスをゼロに戻す「治療」が中心であるのに対し、審美歯科はゼロをプラスにする「美しさの追求」という側面が強いのが特徴です。

【悩み別】審美歯科でできること|代表的な治療法を7つ紹介

審美歯科では、患者様一人ひとりのお悩みに合わせて、さまざまな治療法が用意されています。
「銀歯を白くしたい」「歯の黄ばみが気になる」「前歯の隙間をなくしたい」など、あなたの理想の口元を実現するための代表的な治療法を7つご紹介します。
ご自身の悩みがどの治療法で解決できるのか、ぜひ参考にしてください。

1. 歯を白くしたい【ホワイトニング】

ホワイトニングは、専用の薬剤を使って歯を削ることなく、歯の内側から白くする治療法です。
歯の黄ばみや着色汚れが気になる方に適しています。
ライフスタイルや希望の白さに応じて、主に3つの方法から選ぶことが可能です。

2. 銀歯や歯の形・色をきれいにしたい【セラミック治療】

セラミック治療は、虫歯治療で使った銀歯の詰め物や被せ物を、天然歯に近い色と質感を持つセラミック(陶材)に置き換える治療法です。
銀歯が目立って気になる方や、歯の形、色、大きさを根本的に改善したい方に選ばれています。
金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がないことも大きなメリットです。

オールセラミック・ジルコニアセラミックなど素材の種類と特徴
セラミック治療で使われる素材にはいくつか種類があり、それぞれ特徴が異なります。
お口の状態やご予算、審美性へのご希望に合わせて最適な素材を選ぶことが重要です。

素材名 審美性 強度 費用目安(1本) 特徴
オールセラミック ★★★★★ ★★★☆☆ 6万円〜13万円 最も天然歯に近く、透明感と美しさに優れる。前歯に適している
ジルコニアセラミック ★★★★☆ ★★★★★ 5.5万円〜11万円 「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる高い強度。奥歯など力がかかる部位に適する
ハイブリッドセラミック ★★★☆☆ ★★★☆☆ 3.8万円〜4.4万円 セラミックと樹脂の混合素材。比較的安価だが、経年で変色することがある
メタルボンド ★★★☆☆ ★★★★☆ 13万円〜 金属のフレームにセラミックを焼き付けたもの。強度が高いが、歯茎が黒ずむ可能性も

3. 前歯の隙間や形を手軽に整えたい【ラミネートベニア】

ラミネートベニアは、歯の表面をごくわずかに削り、その上からセラミック製の薄いシェル(付け爪のようなもの)を貼り付ける治療法です。
前歯のすき間(すきっ歯)や、ホワイトニングでは改善しない歯の色、少し欠けてしまった歯などを、短期間で劇的に改善できます。
歯を削る量が比較的少ないため、歯への負担を抑                                                                                        えられるのが特徴です。

4. 歯並びをきれいにしたい【矯正治療】

歯並びを根本的に整えたい場合には、矯正治療が適しています。
審美歯科における矯正治療では、見た目の美しさを特に重視します。
従来のワイヤー矯正装置だけでなく、最近では透明で目立ちにくいマウスピース型の装置を用いた矯正も人気です。
歯並びが整うと、見た目が美しくなるだけでなく、歯磨きがしやすくなるため虫歯や歯周病の予防にもつながります。

5. 歯茎の色や形を整えたい【歯肉整形】

美しい口元は、歯だけでなく歯茎とのバランスも重要です。
歯肉整形では、歯茎に関するさまざまなお悩みを解決します。
ガムピーリング:喫煙や紫外線などで黒ずんでしまった歯茎(メラニン沈着)を、薬剤を使って健康的なピンク色に戻します。
ガミースマイル改善:笑ったときに歯茎が過度に見えてしまう状態を、歯肉のラインを整えることで改善します。

6. 失った歯を補いたい【インプラント】

事故や重度の虫歯などで歯を失ってしまった場合、インプラント治療で機能と見た目を回復できます。
顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上にセラミックなどの人工歯を装着するため、まるで自分の歯のようにしっかりと噛むことが可能です。
見た目も天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになるため、審美的な回復を望む方に最適な選択肢といえます。

7. 口腔内の健康と美しさを維持したい【クリーニング】

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる、歯科医師や歯科衛生士による専門的な歯のクリーニングも審美歯科の重要なメニューです。
エアフローという細かいパウダーを歯に吹き替え、普段の歯磨きでは落としきれない歯の表面の汚れや着色(ステイン)、細菌の膜(バイオフィルム)を徹底的に除去します。これにより、歯本来の白さと輝きを取り戻すだけでなく、虫歯や歯周病、口臭の予防にもつながります。

 

 

知っておきたい審美歯科のメリット・デメリット

審美歯科治療には多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
治療を決める前に両方をしっかりと理解し、納得した上で選択することが後悔しないための鍵となります。

審美歯科の4つのメリット

  1. 見た目の向上
    歯の色や形、歯並びが整うことで、顔全体の印象が明るくなり、清潔感がアップします。
    自信に満ちた笑顔は、人間関係や社会生活において大きなプラスとなるでしょう。
  2. コンプレックス解消による自信の回復
    口元のコンプレックスから解放されることで、人前で話したり笑ったりすることへの抵抗感がなくなり、精神的に前向きになれます。
    コミュニケーションをより楽しめるようになることは、生活の質を大きく向上させるでしょう。
  3. 口腔衛生意識の向上
    美しい口元を手に入れると、その状態を維持したいという気持ちが強くなります。
    日々のセルフケアが丁寧になり、定期検診にも積極的に通うようになることで、結果的に虫歯や歯周病のリスクが低減します。
  4. 機能面の改善
    セラミック治療による適切な噛み合わせの再構築や、矯正治療による歯並びの改善は、食べ物をしっかり噛めるようにするなど、お口の機能向上にもつながります。
  5. 後悔しないために知るべき4つのデメリット
    費用が高額になりやすい
    多くの治療は保険適用外の自由診療となるため、全額自己負担となり、治療費が高額になる傾向があります。
  6. 健康な歯を削る可能性がある
    セラミック治療やラミネートベニアなど、治療によっては健康な歯の表面を削る必要があります。
    一度削った歯は元に戻すことができないため、慎重な判断が求められます。
  7. 治療効果は永久ではない
    セラミックなどの素材は非常に長持ちしますが、永久ではありません。
    経年劣化による変色や破損のリスクがあり、将来的に再治療が必要になる可能性も考慮しておく必要があります。
  8. 歯科医師の技術に左右される
    審美歯科治療の仕上がりは、担当する歯科医師の技術や経験、そして美的センスに大きく影響されます。
    そのため、信頼できるクリニック選びが非常に重要です。

 

審美歯科の費用は?料金相場と保険適用のリアル

審美歯科を検討する上で、最も気になるのが費用ではないでしょうか。
ここでは、治療ごとの料金相場や、保険適用について詳しく解説します。

【治療別】費用相場一覧

審美歯科の費用は、治療内容や使用する素材、クリニックによって大きく異なります。
以下はあくまで一般的な目安として参考にしてください。

治療法 費用相場(目安)
ホワイトニング 1回あたり 2万円〜10万円
セラミック詰め物(インレー) 1本あたり 6万円〜
セラミック被せ物(クラウン) 1本あたり 10万円〜
ラミネートベニア 1本あたり 13.2万円
歯列矯正(全体) 77万円〜88万円
インプラント 1本あたり 33万円〜60万円

審美歯科は保険適用される?原則と例外を解説

日本の健康保険制度は、病気の「治療」を目的としているため、見た目の美しさを追求する審美歯科治療は、原則として保険が適用されない「自由診療」となります。
そのため、治療費は全額自己負担です。

医療費控除の対象になるケースも

審美歯科治療であっても、その目的が「美容」だけでなく「機能回復」であると認められた場合、支払った費用の一部が税金から還付される「医療費控除」の対象となる可能性があります。
例えば、噛み合わせの改善を目的とした矯正治療などがこれに該当します。
対象になるかどうかは、治療内容によって異なるため、カウンセリングの際に歯科医師に確認してみるとよいでしょう。

 

【まとめ】理想の笑顔は、信頼できる歯科医師との相談から

審美歯科は、歯の機能回復だけでなく、見た目の美しさを追求することで、あなたの笑顔をより一層輝かせ、自信に満ちた毎日を送るための強力なサポートとなります。
費用や治療期間など、乗り越えるべきハードルもありますが、それ以上に大きな価値をもたらしてくれる可能性を秘めています。
最も大切なことは、あなたの悩みや理想を共有し、共にゴールを目指してくれる信頼できる歯科医師を見つけることです。
大阪府吹田市坂江にある「はやし歯科クリニック」では、歯の大切さを大事にしながら、おひとりおひとりに合わせた審美治療をご提案させていただきます。
歯に関するお悩みをぜひお聞かせください。専門家との対話から、あなたの理想の笑顔への道がきっと開けるはずです。

審美歯科のメリット5選|後悔しないために知るべきデメリットと費用、医院の選び方

2025年9月10日

「歯の色や形が気になって、人前で思いっきり笑えない」
「結婚式を控えているから、口元をキレイにしたいけれど、費用が高そうで不安」

このようなお悩みをお持ちではありませんか。
審美歯科は、口元のコンプレックスを解消し、輝く笑顔と自信をもたらしてくれる選択肢です。
しかし、自由診療で費用も安くないため、「本当にやる価値があるの?」「失敗したらどうしよう」と一歩踏み出せない方も多いかもしれません。

この記事では、審美歯科治療で得られる本当のメリットから、後悔しないために知っておくべきデメリット、そして信頼できるクリニックの選び方まで、専門的な情報を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、審美歯科への不安が解消され、あなた自身が納得のいく決断を下すための知識が身につくでしょう。

 

審美歯科で得られる本当のメリット|見た目以上に大きな価値とは?

審美歯科のメリットは、単に歯が白く、形が整うといった見た目の変化だけではありません。
むしろ、その先にある心理的な変化や生活の質の向上にこそ、本当の価値があると言えるでしょう。
ここでは、審美歯科がもたらす7つの大きなメリットについて、詳しくご紹介します。

 

メリット1 笑顔に自信が持てるようになり、心から笑える

審美歯科治療がもたらす最大のメリットは、口元のコンプレックスが解消され、自分に自信が持てるようになることです。

実際に、アメリカ審美歯科学会(AACD)の調査では、審美歯科治療を受けた多くの人が自己肯定感の向上を報告しています[1]。

 

メリット2 第一印象がアップし、対人関係や仕事に好影響

清潔感のある美しい口元は、あなたの第一印象を格段に良くしてくれます。
特に、接客業や営業職など、人と接する機会の多い職業の方にとって、輝く白い歯は信頼感や誠実さを伝える上で大きな武器となり得るでしょう。

プライベートでも、自信のある笑顔はコミュニケーションを円滑にし、より良い人間関係を築くきっかけになります。
美しい口元は、あなたの社会的な魅力を高める重要な要素なのです。

 

メリット3 虫歯や歯周病のリスクを減らし、口腔内の健康を促進

歯列矯正で歯並びが整うと、歯ブラシが届きにくい場所が減り、日々の歯磨きがしやすくなります。

その結果、虫歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を効果的に除去できるようになり、病気のリスクを大幅に軽減できるのです。
精密に作られたセラミックの詰め物や被せ物は、歯との間に隙間ができにくいため、そこから虫歯が再発するリスク(二次カリエス)も低減します。

 

メリット4 精度の高い治療で、噛み合わせなど機能面も改善

審美歯科治療では、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせといった機能面の改善も重視されます。
噛み合わせが悪いと、特定の歯に過度な負担がかかり、歯が欠けたり、寿命が縮んだりする原因になります。

精密な診査・診断のもとで噛み合わせを正しく調整することで、すべての歯に力が均等に分散され、歯を長持ちさせることが可能です。
また、顎への負担も軽減されるため、顎関節症の予防や症状緩和にもつながります。

 

メリット5 金属アレルギーの心配がない身体に優しい治療を選べる

従来の歯科治療で一般的に使われてきた銀歯は、金属アレルギーの原因となることがあります。
お口の中で金属イオンが溶け出し、体内に取り込まれることで、皮膚のかぶれやかゆみといった症状を引き起こす可能性があるのです。

審美歯科で用いられるセラミックやジルコニアといった素材は、金属を一切使用しないメタルフリー素材です。
そのため、金属アレルギーの心配がなく、身体に優しい治療を選択できます。

 

治療前に必ず確認!審美歯科の4つのデメリットと後悔しないための対策

審美歯科には多くのメリットがある一方で、治療を検討する上で知っておくべきデメリットや注意点も存在します。
ここでは、主な4つのデメリットと、それぞれに対する賢い対処法をご紹介いたします。

デメリット 後悔しないための対策
費用が高額になる 医療費控除やデンタルローンの活用を検討する
健康な歯を削る必要がある 削る量を最小限にする治療法を選択し、医師とよく相談する
治療期間が長くなる ライフイベントから逆算し、計画的にカウンセリングを受ける
定期的なメンテナンスが不可欠 アフターケアや保証制度が充実したクリニックを選ぶ

デメリット1 自由診療のため費用が高額になる

審美歯科治療は、公的医療保険が適用されない「自由診療」が基本となるため、治療費は全額自己負担となり、高額になりがちです。
これは、見た目の美しさを追求する治療が、病気の治療とは異なる「贅沢診療」と見なされるためです。

【対策】
費用の負担を軽減するために、「医療費控除」の制度を活用できる場合があります。
また、歯科医院によっては分割払いやデンタルローンを用意していることもあるので、カウンセリングの際に気軽に相談してみましょう。

 

デメリット2 治療によっては健康な歯を削る必要がある

セラミッククラウン(被せ物)やラミネートベニアといった治療法では、歯を美しく見せるために、健康な歯の表面を削る必要があります。
一度削ってしまった歯は、二度と元には戻りません。

【対策】
まずは、歯を削る必要のないホワイトニングで満足できるか検討してみましょう。
歯を削る治療を選択する場合は、削る量を最小限に抑える技術(MI:ミニマルインターベンション)を持つ歯科医師を選ぶことが重要です。
カウンセリングで、どのくらい歯を削る必要があるのか、他に選択肢はないのかをしっかりと確認してください。

 

デメリット3 治療期間が長くなる場合がある

治療内容によっては、完了までに数ヶ月から数年単位の長い期間が必要になることがあります。
特に、歯並びを根本的に改善する歯列矯正や、外科手術を伴うインプラント治療は、計画的な通院が不可欠です。

【対策】
結婚式や就職活動など、特定のライフイベントに向けて治療を考えている場合は、時間に余裕を持って歯科医師に相談することが大切です。
カウンセリングで治療全体のスケジュールを確認し、自分のライフプランと照らし合わせながら治療計画を立てましょう。

 

デメリット4 治療後の定期的なメンテナンスが不可欠

審美歯科治療は、受けたら終わりというわけではありません。
セラミックの美しい状態や、整った歯並びを長期間維持するためには、治療後の定期的なメンテナンスが非常に重要です。

【対策】
プロによるクリーニングや噛み合わせのチェックを定期的に受けることで、再治療のリスクを減らし、結果的に生涯の医療費を抑えることにもつながります。
治療後のアフターケアや保証制度が充実している、信頼できるクリニックを選びましょう。

 

審美歯科って何?一般歯科との違いを3つのポイントで解説

「審美歯科」という言葉は聞いたことがあっても、「一般歯科と何が違うの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
ここでは、両者の違いを3つの分かりやすいポイントに絞って解説します。
この違いを理解することが、あなたに合った治療を選ぶ第一歩となります。

比較ポイント 一般歯科 審美歯科
目的 機能回復(虫歯・歯周病の治療など、マイナスをゼロに戻す) 美しさの追求(白さ・形・歯並びなど、ゼロをプラスにする)
保険適用 保険診療が中心(国が定めたルール内で治療) 自由診療が中心(ルールに縛られず最適な治療を提供)
使用材料 金属(銀歯)など機能優先の材料が中心 セラミックなど審美性の高い材料を選択可能

目的の違い 

一般歯科の主な目的は、虫歯や歯周病といった歯の病気を治し、噛む、話すといった基本的な「機能」を回復させることです。
いわば、マイナスの状態をゼロに戻すための治療と言えます。

一方、審美歯科は、そのゼロの状態からさらに一歩進んで、歯の色、形、歯並びといった「美しさ」を追求します。
機能回復はもちろんのこと、見た目の美しさを高めて、ゼロの状態をプラスにすることを目指すのが審美歯科なのです。

 

保険適用の違い

一般歯科で行われる治療の多くは、公的医療保険が適用される「保険診療」です。
これは、誰もが最低限の医療を受けられるように、国が定めた材料や治療法に沿って行われます。

対して、審美歯科の治療は「自由診療」が中心となります。
保険のルールに縛られないため、最新の技術や審美性に優れた高品質な材料を自由に選択でき、一人ひとりの理想に合わせたオーダーメイドの治療を提供することが可能です。

 

使用材料の違い

保険診療で奥歯の詰め物や被せ物を作る場合、一般的に「銀歯」などの金属が使用されます。
これは強度や機能性を優先した選択ですが、見た目が目立ってしまうというデメリットがありました。

自由診療である審美歯科では、天然の歯と見分けがつかないほど自然な色と透明感を持つ「セラミック」や「ジルコニア」といった材料を選択できます。
これらの材料は見た目が美しいだけでなく、耐久性にも優れ、汚れが付着しにくいというメリットも持ち合わせています。

 

なぜ審美歯科は高い?納得して治療を受けるための費用対効果の考え方

審美歯科を検討する上で、多くの方が一番気になるのが「費用」ではないでしょうか。
ここでは、審美歯科治療が高額になる理由と、その費用をどう捉えればよいのかについて解説します。

 

高額になる3つの理由:高品質な材料・高度な技術・オーダーメイド

審美歯科治療の費用が高くなるのには、主に3つの理由があります。

  1. 高品質な材料:天然歯のような美しさと、長期的な耐久性を兼ね備えたセラミックなどの材料は、保険適用の金属に比べて材料費そのものが高価です。
  2. 高度な技術:歯の色や形をミリ単位で調整し、自然な見た目に仕上げるには、歯科医師と歯科技工士の豊富な経験と非常に高い技術力が求められます。
  3. オーダーメイド:患者さん一人ひとりの顔のバランスや理想に合わせて、完全オーダーメイドで詰め物や被せ物を作製するため、多くの時間と手間がかかります。

これらの要素が組み合わさることで、質の高い治療が提供され、それが費用に反映されるのです。

 

「治療費」ではなく「自己投資」と考える

審美歯科の費用を単なる「出費」と捉えるのではなく、あなたの人生をより豊かにするための「自己投資」と考えてみてはいかがでしょうか。
コンプレックスが解消されることで得られる精神的な満足感や、自信を持って社会で活躍できることの価値は、金額では測れません。

例えば、1本10万円のセラミッククラウンを入れたとします。
セラミックの平均寿命が10年〜15年とされているため、仮に10年使用したとすると、1年あたりのコストは1万円、1日あたりに換算すればわずか約27円です。
1日数十円の投資で、10年以上にわたって続く美しい笑顔と自信が手に入ると考えれば、その価値を実感できるのではないでしょうか。

 

【最重要】失敗しない!信頼できる審美歯科クリニックの選び方5つのポイント

審美歯科治療の成功は、クリニック選びにかかっていると言っても過言ではありません。
技術力はもちろん、あなたの悩みや理想に真摯に向き合ってくれる信頼できるパートナーを見つけることが大切です。
ここでは、後悔しないクリニック選びのために、必ずチェックしてほしい5つのポイントをご紹介します。

 

1. カウンセリングが丁寧で、悩みや希望を親身に聞いてくれるか

良いクリニックは、治療を始める前のカウンセリングに十分な時間をかけます。
あなたの悩みや理想を丁寧にヒアリングし、治療のメリットだけでなく、デメリットやリスク、複数の治療選択肢についても分かりやすく説明してくれるかどうかを確認しましょう。
あなたが納得し、安心して質問できる雰囲気かどうかも重要な判断基準です。

 

2. 歯科医師の実績や、自分と似た症例写真が豊富か

クリニックのウェブサイトなどで、歯科医師の経歴や資格、そしてこれまでの治療実績(症例写真)を確認しましょう。
特に、あなた自身が抱える悩みと似た症例のビフォーアフター写真が豊富にあれば、治療後の仕上がりを具体的にイメージしやすくなります。
それは、その医師がその分野の治療を得意としている証拠でもあります。

 

3. 費用体系が明確で、見積書を書面で提示してくれるか

カウンセリングの際には、必ず治療費の総額が記載された見積書を書面で提示してもらいましょう。
「〇〇一式」といった曖昧な表記ではなく、診察料や検査料、材料費、技術料など、費用の内訳が明確に記載されているかがポイントです。
治療途中での追加費用の可能性についても、事前にきちんと説明があるクリニックは信頼できます。

 

4. アフターケアや保証制度が充実しているか

審美歯科治療は、治療が終わった後のメンテナンスが非常に重要です。
治療後の定期検診やクリーニングといったアフターケアの体制が整っているかを確認しましょう。
また、万が一、セラミックが欠けたり外れたりした場合に備えて、保証制度が設けられているかも大切なチェックポイントです[8]。

5. 最新の設備(マイクロスコープ、CAD/CAMなど)が整っているか

精密な治療を行うためには、それをサポートする最新の設備が不可欠です。
例えば、肉眼の何十倍にも視野を拡大できる「マイクロスコープ」は、歯を削る量を最小限に抑え、精密な詰め物・被せ物を作るのに役立ちます。
また、コンピュータでセラミックを設計・作製する「CAD/CAMシステム」は、治療期間の短縮と精度の向上に貢献します。

 

【まとめ】審美歯科は、あなたの人生を輝かせるための自己投資

審美歯科治療は、単に歯を白くしたり形を整えたりするだけではありません。
それは、長年のコンプレックスから解放され、自信に満ちた最高の笑顔を手に入れるための、価値ある「自己投資」です。
見た目の美しさはもちろん、口腔内の健康促進や、対人関係への好影響など、そのメリットはあなたの人生をより豊かで輝かしいものにしてくれるでしょう。

吹田市江坂にあるはやし歯科クリニックでは、インプラントやホワイトニングなどの審美歯科を行っております。

審美歯科にご興味のある方はぜひ一度はやし歯科クリニックへご相談ください。

 

参考文献

[1] 歯科用ベニア市場調査レポート|https://www.sdki.jp/reports/dental-veneers-market/590641625