こんにちは。
大阪府吹田市江坂の「はやし歯科クリニック」です。
「自分の息が気になる」と感じたことはありませんか?
あるいは、他人の口臭に気づいてしまい、どのように対応すれば良いか困った経験があるのではないでしょうか?
この記事では、口臭の原因と対策についてお話します。
口臭について
口臭とは、口から出る不快な臭いのことを指します。
一時的なものから、継続的なものまでさまざまです。
口臭があると、社交的なシチュエーションでの自信喪失や、コミュニケーションの障壁となることもあります。
さらに、自らが口臭を持っていることに気づかないこともあり、定期的なチェックが必要です。
口臭には様々な原因が存在し、それぞれの原因に適切に対応することが重要となります。
口臭の種類とその特徴
口臭の原因は多岐にわたり、それぞれ異なる特徴や臭いを持っています。
以下に、主な口臭の種類とその特徴について5つご紹介します。
生理的口臭
誰にでもある臭いで、起床直後、空腹時、緊張時は特に口臭は強くなります。
唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られるために口臭がおこります。
しかし、歯みがきで細菌や揮発性硫黄化合物(VSC)を減らし、食事や、水分を積極的に摂って唾液量が増加すれば急激に口臭は弱まります。
生理的口臭は生活習慣の改善でよくなり、治療の必要はありません。
また女性の生理・妊娠時などホルモンバランス変化に伴う口臭がみられます。
口臭は、あったりなかったりします。
病的口臭ではないので常に周囲の人たちを不快にするわけでなく、時々不快にする事がある程度です。
多くの場合は、病的口臭と異なり、本人も気が付かないことがあります。
口臭が気になり不安になると、より感じるようになります。
通常の会話の距離では、わかりにくく、極端に近づいた場合に感じる口臭で、周囲の人たちが不快感を感じる距離は、相手の顔からの距離は約30cm以内です。
細菌性口臭
歯周病や虫歯が原因で、 お口の中には多くの細菌が生息しており、お口の中の細菌が食べ物の残りかすや死んだ細胞を分解すると、臭いガスが発生します。
臭いは腐敗臭や硫黄臭が特徴的です。
特に、舌や歯間などに細菌が蓄積されやすいです。
食物由来の口臭
特定の食物を摂取すると食べた後も体内で分解され、臭いを発生させます。
例えば、にんにくや玉ねぎ、カレーなどで、臭いの性質はその食物の特有の臭いがそのまま口からも感じられます。
食後数時間は口臭として残ることが一般的です。
食事の内容も口臭の原因として考慮する必要があります。
ドライマウス由来の口臭
唾液はお口の中を清潔に保つ役割があり、その分泌量の減少は細菌の繁殖を促すことになります。
乾燥したお口は細菌の活動が活発になり、不快な臭いの原因となります。
疾患や体調由来の口臭
糖尿病や肝臓の病気、腎臓の病気など、特定の疾患や体調不良が原因で口臭が生じます。
糖尿病では、体がアセトンを多く生成することで特有の甘い臭いがすることがあります。
消化器系の不調や病気は、未消化の食物や胃酸の逆流として口臭の原因となります。
酸っぱい臭いや腐敗臭を生じることが多いです。
口臭の原因
口臭の原因は多岐にわたります。
以下に主なものを挙げます。
歯周病や虫歯
お口の中の細菌が食べ物の残りかすを分解すると、臭いガスが発生します。
このため、お口の中のケアが非常に重要となります。
舌の汚れ
舌の表面には細菌や食べ物の残りかすが付着しやすく、これが口臭の原因となります。
舌のケアも口臭予防には欠かせません。
唾液の減少
唾液が減少すると、お口の中が乾燥して口臭の原因となります。
主な原因は、
加齢に伴う機能の低下
薬の副作用:抗うつ薬、血圧降下剤など
疾患:シェーグレン症候群、パーキンソン病、口腔乾燥症、糖尿病など
生活習慣、環境:ストレス、口呼吸、不規則な生活、喫煙、寝たきり、放射線治療、透析など
口臭の対策
口臭を予防・改善するための対策を以下に紹介します。
定期的な歯科検診
虫歯や歯周病の早期発見、治療が口臭予防に繋がります。
特に、歯科医院での専門的なアドバイスやケアが有効です。
舌のクリーニング
舌についた白〜黄色っぽい苔状のものの汚れを舌苔(ぜったい)といいます。
舌の表面には舌乳頭(ぜつにゅうとう)という突起があります。
舌乳頭の隙間に食べかすや、剥がれ落ちた細胞などが溜まると舌苔が形成されます。
専用の舌ブラシを使用して、舌の汚れをしっかりと落とすことが大切です。
舌苔が薄くついている程度であれば大きな問題はありませんが、厚くついている場合は細菌の温床となり口臭が発生しやすくなります。
舌の表面に舌苔が溜まる主な原因は、以下のようなものがあります。
誤った歯磨き方法や口腔内のケア不足などでお口の中が不衛生な状態になっている
唾液の分泌量が低下している(加齢・ストレスや緊張による自律神経のバランスの変化・口呼吸・薬の副作用・水分不足など)
舌苔はうがいで落とすことはできないため、口臭が気になるときは舌磨きを行うのがおすすめです。
これにより、臭いの原因となる細菌を減少させることができます。
舌の磨き方
1.舌磨きをする前に、水を口に含んで舌を十分に湿らせておきましょう。
舌苔が乾燥していると舌にこびりついてしまい、取り除きにくくなります。
舌が乾燥したまま汚れを取り除こうとすると、舌を傷つける原因にもなるため、舌磨きをする際は舌苔を柔らかくしておくことが大切です。
2.舌を大きく前に出しましょう。
舌苔は舌の中央〜奥の方に多く付着しやすいので、舌をできるだけ突き出して舌全体の汚れを確認しましょう。
鏡で舌の表面についた汚れを確認しながら舌磨きをしてください。
3.舌ブラシを濡らし、舌の奥から手前に向けて磨く
濡らした舌ブラシを舌の奥に優しく当て、手前に向かって3〜4回程度軽く掻き出すように動かしましょう。
舌ブラシを手前から奥に動かすと気持ち悪くなり、細菌が喉の奥に入ってしまう可能性があります。
また、ゴシゴシと往復するように磨くと舌を傷つける恐れがあるので注意してください。
4.うがいをして、お口の中に残った汚れを流す
磨き終えたら、最後にうがいをして口の中に残った汚れを洗い流します。
舌苔が多くついている場合は、1回ですべての舌苔を取り除くのは難しい場合もあります。
舌苔を無理に取り除こうとせず、少しずつ落としましょう。
1日に何度も舌磨きをすると舌の表面を傷つけてしまいます。
舌の表面が傷つくと炎症を起こして粘膜が剥がれ落ちたり、細菌が増えて口臭を悪化させたりする場合があります。
舌磨きはやりすぎず、1日1回を目安におこないましょう。
唾液の分泌を増やす
唾液の分泌を増やすためにできることは、
水分補給
食事の時によく嚙む
ガムを噛む
お口の周りの筋肉や舌の運動
唾液腺のマッサージ
お口の周りの筋肉や舌の運動、唾液腺のマッサージの詳しい方法は当歯科医院でおつたえします。
唾液にはたくさんの重要な働きがあります。
消化や食物に水気を与えて塊を作り、飲み込みやすくする働きがあります。
食べ物中の味覚成分を唾液中に溶解して味覚を感じやすくし、粘膜や歯の表面を覆い、お口の中を洗い流すなどの作用で食べることを助ける働きがあります。
大事な働きをしてくれる唾液なので、口臭対策のためだけではなく、水分補給やよく噛むなどをして唾液の分泌を促しましょう。
また、口呼吸の方は、お口の中が乾燥しやすく、口臭の原因になるので鼻呼吸を意識してください。
歯並びやかみ合わせの影響で口呼吸になってしまう場合もあるので、一度、当歯科医院へご相談ください。
まとめ
口臭は、多くの人が経験する問題ですが、適切なケアと知識を持つことで、改善することができます。
歯科医院での定期検診や日常生活でのケアをしっかりと行うことで、口臭を予防・改善しましょう。
ご不明な点は当歯科医院までお問い合わせください。