こんにちは。
大阪府吹田市江坂の「はやし歯科クリニック」です。
矯正に少し興味があるけれども、見た目も変わってしまうし負担も大きいかも…
とお考えの方、多いのではないでしょうか。
矯正=ワイヤー矯正をイメージされている方が大多数かと思います。
今回は矯正方法として、ワイヤー矯正ではなく、
2000年代から急速に普及をしはじめたマウスピース矯正についてご説明します。
マウスピース矯正とワイヤー矯正との違いとは?
マウスピース矯正は、厚さ約0.5mmと薄い透明のマウスピースを定期的に交換することで歯を動かします。
ワイヤー矯正は、歯に取り付けたブラケットにワイヤーを通して歯を動かします。
マウスピース矯正は、透明である為目立ちませんが、ワイヤー矯正は、金属である為どうしても目立ってしまいます。
マウスピース矯正は金属を使用しない為、金属アレルギーの心配もありません。
取り外しについて
マウスピース矯正は、食事、歯磨きの際に自分で取り外すことが可能です。
但し、装着中は水以外のものは控えてもらった方がいいです。
食事の際は取り外すので、今まで通りの食事ができ、歯磨きも今まで通りケアができます。
お口の清潔を保つことができれば、虫歯や歯周病の発症リスクも抑えられます。
一方、ワイヤー矯正は、自分で取り外すことができない為、歯と装置との間に、食べ物が詰まってしまうことがあります。
ワイヤーや器具の間を特殊な歯ブラシで磨く必要があり、汚れも非常にたまりやすく、歯磨きがしづらいなどの点もあります。
痛みについて
ワイヤー矯正は、ほぼ確実に痛みが生じてしまいます。
締め付けられる痛みであったり、なかには、金具が唇や頬の内側にあたってしまい、口内炎ができてしまう場合もあります。
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べ、痛みは少ないです。
装置が薄く歯列にぴったりとはまっているため、舌や粘膜を傷つけることはほぼありません。
また、マウスピース矯正は、微弱な力を持続的にかけることで歯を動かします。
調整ごとに大きな力をかけるワイヤー矯正と比べると、歯を動かすときの痛みも小さくなります。
適応できる症例の数について
マウスピース矯正は、適応できる症例(治療可能な歯並び)の多さでは、ワイヤー矯正にかないません。
抜歯をしたことで、大きくスペースが空いてしまう場合や、重度のデコボコの歯並び、左右の顎のずれが原因で噛み合わせがずれている、顎変形症などの外科手術が必要な難しい症例の場合は、マウスピース治療することができません。
また、インプラント治療が多く入っている方、ブリッジ治療や多数のセラミックが入っている方もマウスピース治療が難しい場合が多いです。
ただ、近年、技術の改良により、昔は難しいとされていた症例も可能となるケースも増えてきております。
治療の一部をワイヤー矯正と併用して行うことで、マウスピース矯正だけでは治療が難しかった症例に対応できる可能性は高まります。
市販のマウスピースもあると聞いたけど、どうなの?
通院せず手軽に矯正できるのなら、市販のマウスピースはどうなのだろうか?
とお悩みの方もいらっしゃると思います。
結論からいうと、おすすめできません。
自分で軽度の歯列矯正もできるような表現をしているものもありますが、市販のマウスピースのほとんどは、ナイトガードという歯ぎしりや食いしばり防止用のものです。
マウスピース矯正は、歯科医師の指導のもとで行うことをおすすめします。
是非当院にて、ご相談下さい。
マウスピース矯正にむいている人(歯並び)とは?
マウスピース矯正を知ることで、マウスピース矯正について興味が湧いてきたかと思います。
ここからは、マウスピース矯正に向いている人(歯並び)についてご説明します。
出っ歯の方
上顎もしくは、下顎が小さい場合、上下のバランスがくずれてしまう状態です。
前歯が噛み合わないことが多く、奥歯が通常よりも強く負担を受けることになります。
抜歯をすることなく治療をしたい方に、マウスピース矯正は向いています。
乱ぐい歯の方
歯が顎に比べて大きい、もしくは顎が歯に比べて小さい場合、歯と顎のバランスが悪く、歯が顎の中に収まることができず、歯がガタガタになってしまう状態です。
放置し続けてしまうと、年齢を重ねるうちにガタガタはより大きくなってしまいます。
歯垢が蓄積しやすく、虫歯や歯周病にかかるリスクがあり、また見栄えもよくないです。
日本人に一番多い歯列不正です。
すきっ歯の方
歯のサイズが小さい、もしくは生まれつき顎の骨のサイズが大きい場合、歯と歯の間にすき間が空いた状態になる状態です。
すき間が多いと見た目も悪いです。
また、年齢を重ねるにつれて、歯が大きく移動してしまう場合もあります。
受け口の方
上顎が小さい、または下顎が大きい場合、上下のバランスがくずれてしまう状態です。
下顎が前に出ている場合、見た目だけではなく、発音障害が 起こってしまうケースもあります。
かみ合わせが原因で、顎が前に出ている状態では、顎関節症が発症するケースもあります。
上記は一例ですので、是非当院でマウスピース矯正が適しているのかご相談下さい。
マウスピース矯正治療のおおまかな流れとは?
①カウンセリング
歯並びなどのお悩みや、ご希望などをお伺いします。
いくつかの治療方法もあわせてご案内します。
②精密検査
写真撮影やレントゲン撮影、虫歯や歯周病の有無、歯や顎のサイズ計測などの精密検査を行います。
③3-Dシミュレーションの確認
検査結果を基に、実際に作られた歯型を3-Dスキャンによりデータ化します。
治療に入る前に、一緒にご覧頂き、治療のご要望がありましたら、できる限り沿えるよう修正等をし、進めて参ります。
④マウスピースの完成、治療開始
1~2週間おきに新調します。
最初はマウスピースの着脱の練習等、丁寧にご対応させて頂きます。
その後1ヶ月でおよそ0.25mmずつ歯が動いていきます。
その為、1mmほど動いた4~6ヶ月で効果を感じる方が多いようです。
⑤マウスピースの装着時間
1日最低17~20時間程度(好ましいのは20時間以上)の装着が必要となります。
食事や歯磨きの時、お仕事等でどうしても時を除きマウスピースを外してはいけません。
ある程度の自己管理が必要となる為、治療効果に差が出てしまうこともあります。
※マウスピースにホワイトニングジェルを入れ、装着することでホワイトニングもあわせて、可能な場合がありますので、一度ご相談ください。
⑥定期的な通院
2~3ヶ月に1度、定期的に通院していただきます。
マウスピースの微調整、歯の移動の確認等をおこないます。
マウスピース着用後のご不安について
マウスピース着用後の不安として一番不安として挙げられるのが「痛み」についてです。
前述のとおり、ワイヤー治療に比べると痛みは少ないです。
ですが、
新しいマウスピースに交換後2~3日は、歯や歯根膜に圧力がかかるために痛みを感じやすくなります。
通常、数日で歯になじむ為、痛みが続く期間は長い場合でも、およそ7~10日程度です。
その後は次第に痛みはなくなっていきます。
他に、マウスピースの着脱時には、ある程度の力がかかるため、痛みを感じやすくなります。
又、マウスピースの装着がしっかり出来ていない場合にも、痛みが生じる場合もあります。
マウスピース着脱時に、強い痛みや違和感を感じる際は、着脱が上手くいっていない可能性が考えられる為、当院にてマウスピースの着脱方法を改めてご確認しますので、ご相談下さい。