こんにちは。
大阪府吹田市江坂の「はやし歯科クリニック」です。
加齢によって、様々なお口のトラブルを抱えるようになったという方々は大勢います。
そろそろ私も〇〇歳になってしまったことだし…と思っている方々は、歯に対しての見直しもそろそろ必要な時期かもしれません。
加齢によってお口にも様々な症状の変化があらわれるころかもしれません。
いまこそしなければならないのは、加齢によるお口のトラブルとは何か正しく理解することであり、対策を行うことです。
この記事では、
加齢によるお口のトラブルとは
加齢によるお口のトラブル対策は口腔ケア
加齢によるお口のトラブル防止のための訪問診療
について知ることができます。
高齢になっても、歯から健康を維持したい!と思っている方々は、ぜひ一読ください。
加齢によるお口のトラブルとは
加齢によるお口のトラブルとは以下のような症状のことを言います。
・虫歯や歯周病が増える
・唾液の分泌が減少してしまう
・味覚が今までとは違ってしまうかも
・詰め物・被せ物と歯の境目から虫歯になってしまう
虫歯や歯周病が増える
加齢によるお口のトラブルは、虫歯や歯周病が増えてしまうことです。
今まで健康な歯を維持していたという方々でも、歳を重ねることで歯を支えている顎の骨(歯槽骨)が痩せてしまって、歯ぐきが下がりやすくなります。
また、歯ぐきが下がってしまえば、歯の根っこが露出してしまうことになります。
歯の根っこ部分は、主として象牙質でできています。
象牙質は、歯ぐきの上に見えている部分を覆うエナメル質と比べてとてもやわらかいので、露出してしまうことで虫歯になるリスクはそうとう高くなると考えてください。
また、歯ぐきだけの問題ではなく、加齢によって免疫力が低下してしまったという方々もいます。
免疫力が低下することも、虫歯、歯周病菌を増加させる要因です。
唾液の分泌が減少してしまう
また、加齢によるお口のトラブルは、今までとは違い唾液の量が極端に減少してしまうことです。
そもそも唾液の分泌量は、加齢や薬の副作用、また、噛む力の衰えなどが原因となり減少してしまうものです。
唾液の量が減り、お口の中が乾燥することを口腔乾燥症とか、ドライマウスという言い方をしています。
加齢でドライマウスになってしまうことで虫歯のリスクをより高めてしまうことになりますし、さらに、口臭の原因にもなるでしょう。
唾液には、口の中を洗浄したり、自浄したりする効果があるからです。
高齢者がドライマウスをそのまま放置しておくことで、強い口臭、舌の表面のひび割れ、また、味覚障害が起こることもあり警戒が必要です。
さらに、唾液は消化を助けてくれる。
お口の中の細菌増殖をおさえる。
粘膜を保護するなどの力があります。
唾液の量が減ってしまえば、うまくしゃべることができなくなったり、食べることができなくなってしまったりします。
さらに、入れ歯を使用している方々の場合、着ける時痛みがあるなどのリスクも報告されています。
味覚が今までとは違ってしまうかも
また、加齢に従い、味覚が今までとは違ってしまうこともあります。
人は、舌の表面にある小さな器官・味蕾(みらい)で味を感じとることができます。
唾液の量が減ってしまうことで、舌の表面に細菌のかたまり(舌苔(ぜったい))が付きやすくなって、味を感じにくくなってしまったり、味覚が変化したりという症状があらわれることがあります。
高齢の方々は、偏った食生活による栄養不足が長年累積してしまうことでも、味覚障害がおこる場合があります。
また、虫歯や歯周病が増えたり、唾液が減少して口腔機能が低下すると、肉や魚介類、また野菜や果物など食べる機会が減るという研究結果が報告されています。
逆に、炭水化物や穀類、お菓子、砂糖、また、塩分などの摂取量が増えてしまうことになります。
このような偏りが、さらに味覚障害を悪化させるという事態に陥らせてしまうことでしょう。
詰め物・被せ物と歯の境目から虫歯になってしまう
加齢になるほど、詰め物・被せ物の数も比例して増えていくものなのかもしれません。
であれば、加齢とともに、詰め物や被せ物と歯の境目あたりから虫歯になってしまうリスクを高めてしまうことになります。
詰め物、被せ物と歯の境目部は汚れがつきやすいので、特にいつもキレイに磨くという意識は大事なのですが、なかなか丁寧に磨いても汚れが落ちない場所でもあります。
長い年月にたまった汚れによって、虫歯リスクは俄然高まってしまうことになります。
高齢になれば、歯周病で歯が抜けてしまい、入れ歯を使っている方も多くみられます。
入れ歯を使用している場合、入れ歯と粘膜の隙間にも細菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
入れ歯治療をしたからもう安心と思っている方々もいらっしゃることでしょう。
しかし、そうではなく、入れ歯治療をしたからには、それ以後注意しなければならない歯のケアがあります。
加齢によるお口のトラブル対策は口腔ケア
加齢によるお口のトラブルを回避するためにしなければならないのは、口腔ケアです。
口腔ケアとは何でしょうか。
それは、お口の中の状態をキレイに保つことであり、虫歯や歯周病をはじめとしたお口に関する様々なトラブルを予防する対策です。
また、口腔ケアは、それにともなった全身の健康維持、向上を目指すことでもあります。
また、口腔ケアは、
器質的口腔ケア
機能的口腔ケア
に分類することができます。
器質的口腔ケアとは
器質的口腔ケアは、お口の中をいつも清潔に保つためのケアです。
基本ケアは、食後のうがいや、歯磨きをすることなどですが、高齢の方々の場合、入れ歯、舌の掃除なども重要です。
お口の中を清潔に保つことで細菌の数も減らすことができ、細菌が引き起こす歯周病や誤嚥性肺炎の予防にもつながります。
機能的口腔ケア
また、機能的口腔ケアの方には、お口の中をリハビリするという大きな役割があります。
それは、お口を体操することと唾液腺のマッサージです。
お口の体操
お口の体操は、口を開けたり閉じたりし、また、ベロを出したり引いたり、さらに、頬っぺたをふくらませたりすぼめたりして、口周りの筋肉を動かしてみましょう。
そのようなお口の体操で、唾液の分泌を促し、高齢者の食べる機能の衰えを防止することができます。
唾液腺マッサージ
唾液腺マッサージでは、お口の中の唾液腺を刺激し、唾液を出やすくするマッサージを行います。
耳の下、顎の下、また、頬をゆすったりもんだりしてみます。
もしも、痛い所や口内炎、傷、腫れている…など、現在お口の中にトラブルがある場合は、口腔ケアは無理して行わないようにしてください。
加齢によるお口のトラブル防止のための訪問診療
お口のトラブルによって、食べることが楽しくなくなってしまったという方々もいらっしゃることでしょう。
口から食べることは、真の栄養につなげることができ、生きる喜びにも直結することです。
高齢の方々も口から食べることによって、病気も早期回復できることが最近の研究でわかっています。
当医院の使命は、お口から安全に食べることを支援することであり、このことは私達の大きな喜びでもあります。
訪問診療とは、その言葉の通り、何らかの身体的、また、精神的理由でもって歯科診療所に直接通院できない方々に対し、歯科医師、歯科衛生士が自宅、介護施設、病院などを訪問し、歯科診療や専門的口腔ケアを行うことを言います。
実際に、訪問歯科診療の制度を知らない高齢の方々もまだ多く見受けることができます。
訪問診療では、口腔ケアを行うとともに、歯科治療を行います。
まとめ
当医院では、むし歯や、歯周病などの治療、また、入れ歯の作製や修理などにも対応しています。
また、訪問診療では、誤嚥性肺炎の予防や、食べる楽しみを回復させるなど、口腔機能のリハビリテーションも行っています。
当医院の治療は、患者さんそれぞれの体力をよく確認した上で、無理のないように進めてまいります。
また、訪問診療の費用は、医療保険や介護保険を適用させることができますし、まさに訪問診療は、高齢の方々のための「移動する歯医者さん」と考えていいでしょう。